おんぶで育児も家事もラクに!おんぶ紐はいつからどうやって使う?

里帰り出産で家事をお休みしていたママも、新生児期が過ぎれば、家事に復帰しなければいけなくなります。しかし、赤ちゃんはこれからもしばらく手がかかるので、ゆっくり家事に専念できるということはありません…。そんなときに便利なのが「おんぶ」です。家事のときだけではなく、買い物など、子守がラクになるおんぶですが、開始時期やメリット、デメリットなどについて解説したいと思います。

おんぶはいつからOK?

赤ちゃんは生まれたばかりのときだとまだ首がすわっていないので、横抱きで頭を支えていないと頭が安定しません。そのため、縦抱きやおんぶは首がすわった後から始める人が大多数です。市販されているおんぶ紐の使い方を見てみても、「生後4か月から」「体重7㎏から」など、メーカーや製品によって目安がそれぞれ設定されています。

製品の性質がそれぞれ違うこともあげられますが、どのおんぶ紐も「首が座ったら」という解釈でOKです!首が座る時期には個人差がありますが、だいたいは生後3~4か月頃までに首が座ってきます。

「首が座る」というのは、赤ちゃんが自分で自分の頭を支えられるようになることを指します。首が座る前というのは、首はもちろんのこと、体全体に筋肉がついていなくてフニャフニャの状態なので、おんぶの体制がとても不安定なものになります。首が座らないうちにおんぶをするのは危険なので絶対にやめましょう。首には大切な神経がいくつも通っていますので、無理な体勢で神経が傷ついてしまうと大変です。横抱きでもしっかり頭、腰を支えて抱っこしましょう。

ちなみに、お座りができるようになることを「腰が座る」と言います。おんぶ紐、抱っこ紐使用の際、記載されている使用開始時期を確認するとともに、赤ちゃんの成長・発達も確認してから使用を開始しましょう。

おんぶのメリット

どちらかといえば、おんぶは家の外より中でしていることが多いので、街中でおんぶをされている赤ちゃんを見かけることは少ないかもしれません。しかし!おんぶは、赤ちゃんとママのどちらにもメリットがたくさんあります!

両手が空くので、家事がしやすい

家事をしている最中に赤ちゃんが泣いてしまったとき「赤ちゃんを抱っこしながら家事」、というのはあまり聞きませんよね。抱っこ紐を使って縦抱き抱っこで家事をすることもできると考えるかもしれませんが、火などを扱うとなると非常に危険です!また、掃除や洗濯なども、前かがみの姿勢になることが多いので、おんぶにするだけでグッと家事が効率的になります。

ワーママとして家事も育児も仕事もこなしているという方は非常に多いと思います。おんぶをしながら家事をすると少しでも負担が減ります。また、ワーママが元気に全てを両立して頑張れる方法を紹介している記事がありますので、ぜひこちらも参考にしてください!

ママと一緒にいられるので、赤ちゃんが安心する

おんぶで家事をする場合の続きになりますが、1日の家事の時間は、平均4.4時間というデータがあります。赤ちゃんがいる家庭は洗い物や洗濯物も非常に多いので、もっと時間がかかっているかもしれません。赤ちゃんが寝ている間なら家事もスムーズにできるかもしれませんが、起きている間に赤ちゃんから目を離して家事をするのは心配なことが多いですよね。放っておかれると赤ちゃんは不安で泣いてしまいますが、おんぶだとママの背中にくっついていられるので、家事をしている間も赤ちゃんは安心し、ご機嫌でいてくれます。

寝かしつけもできる

おんぶをされて安心し、知らない間に眠ってくれる赤ちゃんも多いようです。赤ちゃんの寝かしつけで一番効くのが、おんぶであるという声も圧倒的。もし、寝かしつけに苦労しているのであれば、一度おんぶを試してみてください。寝かしつけのときはタオルケットを巻いてあげたりすると、眠りスイッチが入りやすくなることもあるようです。

赤ちゃんが「寝ない!」「泣き止まない!」などの理由でとても困っているママパパもたくさんいると思います。赤ちゃんがぐずってしまった時の対処法はおんぶの他にもたくさんあります。さまざまな対処法を紹介している記事もあるので、ぜひご覧ください!

体幹が鍛えられる

赤ちゃんはおんぶをされながらも、しがみついたり腰を伸ばしたりしています。知らず知らずに落ちにくい体勢を取っていることもあり、意外といろんなところの筋肉を使っているため、バランス感覚、体幹のトレーニング効果も期待できるようです。

赤ちゃんの視野が広がる

ママの目線や視点で景色を見ることができることも、おんぶの良いところです。例えば、洗濯物を干しているママにおんぶをされているときは、赤ちゃんもママと同じ景色を見ることができ、さらに洗濯物を干しているママの体の動きが直に感じることができます。ママの動きを感じることは、赤ちゃんのいろいろな発達に影響するとも言われており、これはおんぶでなければ得られないメリットです。おんぶを通じて色々な物を見たり、感じたりすることは赤ちゃんの発達にも良いので、積極的におんぶをしたいですよね!

おんぶのデメリット

おんぶにはメリットがたくさんありますが、多少のデメリットもあります。しっかりと注意しておけば対処できるものも多いですが、今一度デメリット面も確認しましょう!

赤ちゃんの表情がわからない

おんぶだと赤ちゃんは自分の背中側にいるので、おんぶをしている間は赤ちゃんの表情を見ることができません。赤ちゃんのちょっとした変化が分かりにくいというのがデメリットです。例えば赤ちゃんの体調がすぐれないときなどは、おんぶは控えましょう。

肩が凝る・腰が痛くなる

おんぶ紐、抱っこ紐など、市販の製品もいろいろと改良を重ねていますが、それでも赤ちゃんの体重が肩にかかるのは避けられないので、肩こりがひどい人にとっておんぶは少々辛いと感じてしまうかもしれません。また、腰痛がある人も、おんぶをする際の姿勢・体勢には十分気を付けてくださいね!

胸が強調されてしまう

抱っこと違って、おんぶ紐を使うと、どうしても胸が強調されてしまいます。冬はママコートなどで隠すことができますが、夏場外に出ておんぶするときは、少々気になってしまうかもしれません。

背中が熱くなる

冬場は暖かくて良いのですが、体温の高い赤ちゃんと密着している部分が熱くなって蒸れてしまうことがあります。赤ちゃんにとっても汗疹の問題がありますので、夏場の長時間おんぶにはしっかりと注意しましょう!

おんぶ紐の種類

体への負担はあるものの、家事をするときや寝かしつけをしたいときに、おんぶができると育児がグッとラクになります。おんぶ紐にも色々なタイプがあるので紹介します。

抱っこ&おんぶ兼用紐

抱っこもおんぶもできるのが兼用紐。ベビースリングやリバーシブル型といった、主に布でできた兼用紐も人気です。いわゆる「4Way」タイプも兼用タイプに分類されますが、横抱き、縦前向き抱き、対面抱き、おんぶ、4つの使い方ができると言う優れものです!新生児から4歳くらいまで長く使えるということで、価格が1~3万円前後と高額ながら、近年人気の商品。こちらは新生児期に横抱き抱っこ紐として使用し、その後、抱っこ紐や外出時のおんぶ紐としても大活躍してくれます。頑丈で使い勝手は良いですが、作りが複雑な物が多いので、おじいちゃんおばあちゃんなどにとっては使い方が難しいと戸惑うところもあるようです。

おんぶ専用紐

作りがシンプルなので、使い方も簡単で、重量も軽く、持ち運びや洗濯が便利というところが良い点。紐で結んでおんぶするクロス型と、肩ベルトが付いたリュック型の2種類が主流です。

赤ちゃんが急にぐずり出してもサッとおんぶできるので、家にひとつあるととても便利。また、おんぶ専用紐は赤ちゃんとピッタリ密着できる構造になっているので、赤ちゃんも安心しやすく、寝かしつけにもうってつけ!抱っこ紐兼用タイプは外出の時に使って、おんぶ専用紐は自宅用、というふうに、シーンで分けて使っているママも多いようです。

一本帯タイプ

その名の通り、帯タイプのおんぶ紐で、年配の方にはなじみがあるかもしれませんね。一本帯タイプは、丈夫な布でできた着物の帯のような形状で、昭和レトロな雰囲気を感じさせてくれます。大変シンプルなタイプとなりますので、おんぶする際は多少コツが必要になりますが、持ち歩きが非常に便利という面や、丈夫な布であれば何でもおんぶ紐にできるという面で、災害時などの非常時に大変役に立ちます。

おんぶ紐の歴史

「おんぶ紐」という商品名で販売が開始されたのは、昭和28年。ちなみに昭和28年生まれというと、2021年10月現在で68歳になっています。販売を開始したのは繊維メーカーで、「子守帯」という名前の一本帯で、現在販売されているおんぶ紐のように肩パットや赤ちゃんの頭を押さえるものはついていませんでした。

日本にはそれ以前、古くは縄文~平安時代にはおんぶをしていたという記録があるようですが、それまで「おんぶ紐」という製品はなく、和服の帯や腰ひもを使っておんぶをしていたようです。しかし、昭和に入って、人々が普段和服を着ることがなくなったため、「おんぶ紐」という名前の製品が販売されることになりました。

着物を着る文化を持つアジア諸国では、昔から赤ちゃんをおんぶする習慣も持っているようですが、洋服を着る欧米諸国では、アメリカの先住民であるインディアンを除き、おんぶをする習慣がなかったそうです。幼少期における親子のスキンシップ、コミュニケーションは、子どもが大きくなった時の心身の発達に大きな影響を与えるといいます。欧米ではおんぶの文化はありませんが、その分、アイコンタクトや言葉で感情を表現するというコミュニケーションを大切にしているのかもしれませんね。

まとめ

初めてのおんぶのとき、赤ちゃんの顔や姿が見えないことに少し抵抗があるかもしれませんが、背中から動きを感じ取ったり、話しかけによる反応があったりすることで、だんだん背中越しのコミュニケーションが楽しくもなってきます。色々なおんぶ紐もありますので、自分の体や生活スタイルに合った物をぜひ探してみてください!

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