自己肯定感の高い子に育てたい!自己肯定感を育てる方法とテクニック

子育て論などで、「子どもの自己肯定感を高めることが大切」ということがいわれています。確かに自己肯定感は低いより高い方が幸せに生きていけることはわかっていても、自己肯定感を高められる方法については実際のところ、漠然とした情報しかないのが現状です。

自己肯定感とは?

「自己肯定感を高める方法」など、自己肯定感をテーマにした書籍を見かけることが増えてきました。自己肯定感とは一体どういう意味なのでしょうか。

ひとことで説明すると、「自分の存在や価値を肯定できる感情等」のことです。自分を肯定的に思っているか、それとは逆に否定的に思っているか、というところにポイントを置いて判断をします。

判断の基準を 詳しく説明しますと、人間というのは誰でも良いところもダメなところもあるのですが、そんな自分のダメな部分も含め、すべてありのまま受け入れることを「自己肯定」、そして、自己を肯定しているという感覚を持てている人は「自己肯定感が高い人」と判断できます。その逆で、良いところは認められるけど、ダメなところは受け入れられないという人は、自己肯定感が低いといえます。たまに、自分のダメなところは受け入れられるけど、他人からの誉め言葉を拒否してしまう人もいますが、このタイプも自己肯定感が低い人といえるでしょう。

自己肯定感が低い子の特徴

自分の持つさまざまな面を受け入れられる、受け入れられないによって、自己肯定感の高さを判断できると説明しました。さきほど説明した例のほかに、自己肯定感が低いのかもしれない場合について解説します。

「できない」「無理」が口癖の子

自己肯定感が低い典型タイプで、最近増加傾向にあります。保育園や学校の課題に取り組むとき、または自分がやりたいことがあるときに、取り組む前から「できない」「無理」という言葉が出てくる子は、自己肯定感が低いのかもしれません。

自慢話が多い子

一見して自信満々に見えるかもしれませんが、自慢話が多いのは自己肯定感が低く、自信 がないからです。「自分はこんなにすごい!」とテンションを上げてから出ないと他人とコミュニケーションが取れない、という子も増えています。

すぐに怒る子・傷ついてすねる子

プライドを傷つけられたと感じたとき、怒る子もすねる子も自分の弱点や失敗を受け入れられない、という点で 共通しています。たとえ自己肯定感が高くても、怒ったりすねたりすることがあるかと思いますが、自分自身としっかりと向き合い冷静になれる子が多い傾向にあります。

あきらめが早い子

すぐにあきらめてしまう子、投げ出して逃げてしまう子も、自己肯定感が低いのかもしれません。一生懸命頑張っても「もしもダメだったら…」と、プライドが傷ついてしまうことを恐れているからです。傷つくのがイヤで投げ出していることも多い ため、「すぐに諦めないで!」という厳しい言葉を受け入れる余裕はなく、受け入れるのも難しいかもしれません。

頼まれると断れない子・優しすぎる子

ちょっと無理なお願いも聞いてしまう傾向がある子、あまり乗り気ではない遊びも断れないなど優しすぎる性格の子も、自己肯定感が低いのかもしれません。優しくないと友達に受け入れてもらえないかも…、という不安があるからです。

嫉妬深い子

人に嫉妬したり、他人の物をうらやましがったりする子も、自己肯定感が低いのかもしれません。「自分が持っている物で満足できない!」という理由のほかに、自分が持っている物よりも他の人が持っている物の方が優れているに決まっている、と決め付けているという理由があります。

評価を気にしすぎる子

褒められないとやらない、いい点数が取れないとやらない、1番になれないことはやらない、親が見てないとやらない子など周りからの評価を気にする子は、自己肯定感が低いのかもしれません。本当に自分がやりたいこと、好きなことをなかなか見つけられず、他人の評価が自分の価値につながっていると考えているからかもしれません。

自己肯定感が低くなる原因

日本人は諸外国の人に比べて、特に自己肯定感が低いといわれています。若者をターゲットに「自分自身に満足していますか?」というアンケートをしたところ、日本人で「はい」と答えた若者は全体の45.1%でした。ところが、トップのアメリカは87%、次いでフランスが85.8%、ドイツが81.8%、イギリスが80.1%と、トップのアメリカと日本には2倍近く差がありました。日本の次に低いポイントだったのが隣の韓国でしたが、韓国では73.5%だったので、日本とは30%近くも差がありました。このデータに基づくと、日本人の自己肯定感は断トツで低いといえます。どうして日本人はこんなに自己肯定感が低いのでしょうか。

海外の映画に「ありのままの私」「ありのままの自分」、または「自分らしく」というワードが登場することが多いと感じませんか?そう!海外ではありのままの自分を肯定することをとても大切にしています。「ありのままの自分」というワードを映画では聞いたことがあっても、実生活で口にすることはあまりないと思います。それどころか、「それってつまりどういうこと?」と不思議に思ってしまうでしょう。

ありのままの自分を出していいとなると、本音やわがままを言わないことを美徳ととらえている日本人は戸惑ってしまうことが多いようです。「自分らしく生きる」ということは日本人には難しいことで、なかなか慣れないかもしれません。

しかし、自分の本音を隠したり、感情を抑圧したりすることを当たり前にして生きるということは、「自分を否定する」ことへとつながっています。つまり、自己肯定感が低くなる要因になっているとも言えます。

自分の意見が家族や友達と違う、メディアなどの世論と違っている とき、「自分の意見は間違っているのかも…」、と不安に襲われることがあります。多くの人はそこで自分の意見を曲げることを選択します。日本人にとって、周りの人と足並みをそろえること、周りの人に気を遣うことはとても重要なこととされているからです。

日本人の考える美徳の良いところではありますが、それが行きすぎたり、自分の本質の部分を曲げてまでしていることだったりすると、自己肯定感を下げてしまいます。そのほか、自己肯定感の低さの要因になっている事柄はいろいろありますが、「まじめさ」「美徳」の持ちようにあるのではとされているので、どちらも「行きすぎ」に気をつけていきたいところです。

自己肯定感を高める方法

自己肯定感が低いタイプ、低くなる要因について解説しましたが、子どもの自己肯定感はどうやって高めるのが効果的でしょうか?今からでも気軽に取り組めることをまとめましたので参考にしてください!

また、自分にの体力や精神的にも負担のない方法で自己肯定感や子供の能力を伸ばしてあげたいですよね。その際のポイントはこちらにまとめておりますのでこちらも読んでみてください!

結果だけでなく、意欲や姿勢を褒める(認める)

よく、自己肯定感が高い子を育てるにはとにかく褒めることが有効と言われていますが、その通りともいえますし、少し気を付けなければいけない部分もあります。ひとつは「褒める」ことと「おだてる」ことはまったく違うということです。もうひとつは1位を取った、100点を取ったという結果よりも、それまで一生懸命頑張ったということを認めて本気で褒めることです。誰かとの競争に勝ったことを褒めてしまうと、何かを頑張ることよりも競争で「勝つ」ことが目的になってしまいます。確かに子どもがかけっこで1番になれば、親は正直嬉しいですし、子どもが習字や絵画で賞を取れば親にとっては自慢です。しかし大人になったとき、常に何かしらの賞が用意されていることはありません。

たとえ結果が振るわなくても、一生懸命努力した経緯があればしっかりと褒めてあげましょう。1番になれず誰にも賞賛されなかったとしても、ママ、パパだけは自分をちゃんと見てくれている、ということを実感できます。

褒めることを繰り返すことで他人の評価ばかりでなくしっかりと自分を認められるようになることのほかにも、このことがきっかけで自分の本当にやりたいことや自分の好きなことが見つかるかもしれませんね!

また、きっかけとして学童や習い事もおすすめです!しかし、学童保育が実際にどのような施設なのか分からない点もあると思います。学童についてまとめた記事がありますのでぜひ参考にしてください!

子どもの心配をしすぎない

子どものことが心配でやきもきし、あれこれ手や口を出してしまうことってありますよね。しかし、子育てで大事なことのひとつに「待つ姿勢を持つ」というものがあります。子どもが自分でやり遂げること、失敗しても立ち直ることを、静かに見届ける親の勇気のことです。具体例として、子どもが歩きはじめのときに転んでも手を貸さない、ということが挙げられますが、いつも親に助けられ心配されていると、子どもは「自分はひとりで何もできない、頼りない存在だ」と不安になってしまいます。誰かがいないと不安な気持ちがつきまとい、自分のやりたいことに挑戦したいけど、失敗することが怖くて挑戦できないと投げ出してしまったり、逃げ出してしまうたりすることが増えてしまいます。自己肯定感を育てるには、「失敗しても立ち直れる」という経験をたくさん積ませてあげることが重要なポイントです!

失敗やできなかったときのフォローも要注意!

自己肯定感が低い子は特に、失敗などを受け入れられないこともありますが、受け入れられない要因として、「ママ、パパに失敗を責められた」「成功したときしかママ、パパに褒めてもらえない」という厳しさから生まれるものから、「成功したら親は喜ぶけど、失敗したらガッカリされる」という何気ない言動から生まれるものまで、いろいろあります。どうしても厳しい口調や言葉で責めてしまうタイミングもあると思いますが、子どもの主体性を優先して優しく接してみましょう。成功は良くて、失敗はダメ、という考え方を持っていると、子どもは失敗に対して恐怖を感じ、チャレンジすることが怖くなってしまいます。「大人だって失敗は怖い」。親がそれを子どもに投影して、子どもに失敗を許さないという概念を植え付けることはタブーです。「失敗してもまたチャレンジすればいいんだ!」、前向きな姿勢にさせる声掛けや対応を心掛けましょう。

ママ・パパ自身が自分を肯定する

ママ・パパ自身に自己肯定感がなく自己否定をしてばかりなのに、子どもには自己肯定感の高さを求めるのはなかなか難しいです…。子どもは親の背中を見て育ちます。うわべだけの声がけを完璧にしたとしても、子どもはどこかで必ず気づきます。すると、子どもはつられて自己否定に陥ってしまい、自己肯定感はどんどん下がっていきます。

子どもの自己肯定感を上げる方法を、自分に対しても取ってあげてください。完璧でなくても、良い親でなくても、ストレスでイライラしていても、人間はみんな価値があるのです。

まとめ

自己肯定感が高い人も人間なので、時には落ち込んで自分を責めたり、誰かにやつあたりをしてしまったり、マウンティングを取ってしまったりすることはもちろんあります。しかし、どうしてそういう行動に出てしまったのかということを自分の心に問いかけるなど、自分を責めることよりも自分自身と向き合っていることが多いです。子どもに対してできることは、何か失敗してしまったとき、誰かに意地悪をしてしまったときなどに「どうしてそんなことをしてしまったのかな?何かつらいことがあったのかな?」と、自分の中に問いかけるような声掛けをすると良いかもしれません。

ポジティブな声かけをして、たくさん褒めてあげましょう!そして、親子で一緒に自己肯定感を高められれば素敵ですね!

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