卒乳のタイミングはいつにする?スムーズに卒乳できるコツは?卒乳の進め方について
- 2021/9/29
- ママの時間


離乳食の段階が進んでくると、卒乳について考えるようになりますよね。自然におっぱいの量が減っていれば問題ありませんが、離乳食をたくさん食べているのに、おっぱいの回数・量が減っていないと、卒乳のタイミングをいつにするか、どうやってやめようか、少し悩んでしまいます。赤ちゃんによってそれぞれタイミングはあると思いますが、わが子の場合、そのタイミングはいつにすればいいのか?卒乳についていろいろ調べてみました。
卒乳のベストなタイミングは?

一般的には1歳~1歳半くらいに卒乳する子の割合が多いようです。しかし、わが子が1歳を迎えても、まだまだおっぱいから離れる気配がない場合、卒乳と言われても、本当にできるのだろうかと不安になってしまいますよね。
家庭の事情や子どもの発育状況などいろいろあると思いますが、みんなどんなタイミングで卒乳しているのでしょうか。
離乳食が定着してくるタイミングで

離乳食が進み、必要な栄養のほとんどを食べ物で摂取できるようになってくると、おっぱいを飲む必要というのはなくなります。離乳食でお腹がいっぱいになって、自然と卒乳できた、という子も多く、1歳を過ぎた頃~1歳半までは卒乳のタイミングとして一番多い時期です。中には、おっぱいの量が減らず離乳食をあまり食べてくれなくて、栄養面が心配だからという理由から、卒乳を決意する人も多いです。
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保育園に入園するタイミングで

ママが仕事に復帰する場合は、卒乳をする必要があるので、保育園入園のタイミングで卒乳する子も多いようです。1歳を過ぎるとほとんど栄養は離乳食で摂りますから、保育園に行っている間は給食やおやつを食べて過ごすので、徐々に卒乳へと向かっていってくれます。
それでも、帰宅後や寝る前におっぱいをせがむことがあるかもしれません。その場合は、夜だけ授乳をしながら、徐々に完全卒乳をめざしましょう。
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言葉を理解するようになるタイミングで
子どもが言葉を覚えてきたタイミングで、「もう赤ちゃんは卒業だから、おっぱいなくてもいい?」など、声掛けをしてみたら卒乳できた、というママもいました。心が成長してくることで、子ども自身が「卒乳する時期かな?」と、感覚的に思うことがあるかもしれません。
おっぱいやミルクは赤ちゃんが飲むものということを、少しずつ話していきましょう。
乳腺炎などの疾患にかかったタイミングで

乳腺炎を繰り返すのがつらいという理由から、卒乳を決意するママもいます。また、母乳に影響がある薬を飲まなければいけない、という病気にかかってしまった時なども、卒乳を余儀なくされます。
母乳が出なくなってきたタイミングで
ママの体調の変化などで、母乳の量が少なくなってくることがあるかもしれません。もうそれは飲ませたくてもできないので、仕方なく卒乳してもらった、という人もいます。
次の子が欲しいと思ったタイミングで

授乳中はホルモンの働きで排卵しづらいため、妊娠しにくくなります。一般的に、母乳育児のママの生理再開が遅くなるのはそのためなので、もし次の子どもの妊娠を望んでいる場合は、卒乳する必要があります。
卒乳には準備が必要!卒乳の流れ
卒乳にチャレンジをしてみようと、寝る前に習慣となっていた寝かしつけ授乳を、少し知らんぷりしてみたこともあるかもしれませんが、それだけではうまくいかないものです。
いろいろと手順とコツがありますので、参考にしてみてください。
まずは、卒乳を子どもに相談

ある日突然「今日からおっぱいなし!」と言うと、子どもは寂しくなって、卒乳を拒んでしまうかもしれません。愛着のある物とのお別れは、大人でも寂しいものです。子どもに納得してもらえるよう、卒乳の必要性について丁寧に分かりやすく説明してみましょう。
卒乳する時期をあらかじめ伝えておくと、成功確率が上がるという話も。例えば、あと1週間くらいでとか、次のお休みの日からとか、1歳のお誕生日からとか、少し前から卒乳の時期を告げておくことで、子どもに心構えができます。もしかしたら何度か拒否されるかもしれませんが、徐々に理解が進み、卒乳に協力してくれるようになるかもしれませんので、試してみてください。
授乳の回数を減らしていく

卒乳する日が来たら、授乳の回数を少しずつ減らしていきましょう。ご飯を食べさせてお腹を満たしてあげたり、いつもと違う遊びなどで気をそらしてあげたりすると、成功しやすいです。
精神状態によって、おっぱいを我慢できない日もあるかもしれませんが、無理やりは禁物です。一番の壁は、夜の寝かしつけの時。この時は少し泣いても、お茶やフォローアップミルクを飲ませてしのいだというママも多かったです。
マグやコップで飲み物を飲む練習をする

まだ哺乳瓶でミルクやお茶を飲んでいる場合は、マグやコップを使い始めましょう。「吸う」という動作から離れることが、卒乳に影響するかもしれません。
おっぱいにばんそうこうを貼る

卒乳の初期など、ママの乳首にばんそうこうを貼って、「おっぱいが痛いの」と言って胸を抑える真似で演技をすると、子どもは心配し、おっぱいを我慢してくれたという体験談をよく聞きます。だましているようで心苦しくなるかもしれませんが、成長したときに話せば、きっと笑い話になるはずです。
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家族に協力してもらう
パパに頼んで、おっぱいを欲しがった時などに遊びに誘ってもらうなど、ぐずったときにおっぱいに頼らないで乗り切れるよう、子どもと距離を置くことに協力してもらいましょう。
遅い卒乳のメリット・デメリット
さまざまな理由から、1歳半前後で卒乳する人が多いようですが、医学的な視点からも、卒乳を何歳までにしなければいけない、ということは定義をされていません。
それどころか、WHOとユニセフは、2歳までは母乳育児をして欲しいと言っているようです。卒乳は2歳を過ぎてからでも良い、ということは、あまり焦って卒乳しなくても良いということでしょうか。遅めに卒乳するメリットとデメリットをまとめました。
遅めに卒乳するメリット

母乳を飲むことで、赤ちゃんは水分補給をすることができます。また、母乳には免疫物質が含まれているので、風邪をはじめとする感染症にかかりにくいというメリットがあります。風邪などの感染症にかかりやすい傾向がある場合は、卒乳を遅めにした方が安心かもしれません。赤ちゃんの健康にも影響しますが、ママにもメリットがあります。母乳を出すことで、乳がんや子宮がんなど、女性特有のがんの発症率は下がるようです。
授乳タイムは、ママと赤ちゃんが親密なコミュニケーションを取れる時間でもあります。卒乳で赤ちゃんが寂しがってしまうのは、スキンシップの時間が減ってしまうから、という理由もあるかもしれません。甘えてくるうちはいっぱい甘えさせてあげましょう。仕事などの都合で、日中どうしても授乳の機会をとってあげられないときは、夜や朝、求められたときはできる限り授乳してあげましょう。
遅めに卒乳するデメリット

離乳食を適量食べてくれる場合は問題ありませんが、母乳をたくさん飲むことで、離乳食を食べる量が減ってしまうことがあると、栄養不足が心配です。母乳をたくさん飲み過ぎている場合は、ご飯を食べてからおっぱいにしようね、というふうに約束してみると聞いてくれるかもしれません。成長が著しい時期でもあるので、カルシウムや鉄分などの栄養素が不足し、発育に影響してしまうほどだと、早めに卒乳を考えた方がいいかもしれません。
卒乳後のおっぱいトラブルを予防しよう
子どもの卒乳が順調でも、安心するのはまだ早いかも。上手におっぱいケアをすれば、1か月で乳房の張りもなくなりますが、今まで出していた母乳が行き場をなくすことで、ママの体にいろいろなトラブルが起きてくることがあります。いろいろ対処法があるので、実践して防いでいきましょう。
乳房が張ったら搾乳する
急に母乳を飲む量が減った場合、母乳がたまって乳房に痛みが出ます。そのままにしておくと乳腺炎になってしまうので、胸が張ったら少しずつ搾乳しましょう。コツは、全部出し切るのではなく、張りを取るくらいに搾乳の量を加減することです。そのように少しずつ搾乳の回数や量を減らしていけば、徐々に母乳は出なくなってきます。
乳房を冷やす
乳房が張りやすい人は、冷たいタオルや保冷剤などで乳房を冷やすと、乳腺炎の予防になります。シャワーや入浴のときも、なるべく乳房を温めないように気を付けましょう。
産院や助産師に相談してケアする
出産でお世話になった産院や助産院で母乳マッサージをしてくれた場合、卒乳時のおっぱいケアもお願いできるかもしれません。乳腺炎になってしまった時なども、いろいろと対処してくれますよ。
まとめ

母乳やミルクを「吸う」という哺乳行動から、食べ物を噛んで「食べる」ことへ移行することで、子どもは一歩成長していきます。成長を望むあまり、早めに卒乳を望む気持ちが出てくるかもしれませんが、何と言っても、卒乳は赤ちゃん主体ですすめることが一番。赤ちゃんが卒乳に前向きではない場合、体力と時間に余裕がある人は、「何歳まで」という制限をなくしましょう。むしろ、助産師さんなどは「卒乳は何歳でもOK」と言ってくれると思います。自然卒乳した人の中には、3歳、4歳まで授乳していたという人もいます。歴史的人物も、卒乳が遅い人が多かったようです。子どものペースに合わせて、あせらず卒乳を実行していきましょう。
