パパママ呼びはいつまでに?お父さんお母さん呼びに変えるメリットは?親の呼び方で変わる、子どもの成長について

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生まれてから初めて口にする言葉が「ママ」だった子は多いはず。幼児期はずっとパパママ呼びで問題なく過ごしていても、小学校入学などが近づいてくると、その呼び方をいつまで続けていいの?と悩み始めるパパママも多いと思います。なんでもないようで重要な役割を果たしている気がする、親のパパママ呼び。今回は、パパママ呼びについての現状を掘り下げて調べてみました。親の呼び方について少し気になっている方は、参考にしてみてください。

親の呼び方を選ぶ理由はさまざま

パパママ、お母さんお父さん、親の呼び方にはいろいろバリエーションがあります。その割合を簡単にご紹介すると、あるアンケートの結果からパパママ呼びは54%、お父さんお母さん呼びが33%、おとんおかんが3%、おやじおふくろが1%いるということがわかりました。中には、親を名前で呼ぶ子もいて、なんと全体の3%。おやじおふくろの3倍もいました。

パパママ呼びは全体の半数以上で、ここ10年でさらに増加傾向。パパママ呼びを大人になっても続けている子どもに関して、世間では様々な意見があるようです。一番多いのは、「呼び方は関係ない」、「親が好きなように呼ばせておいていい」という個人の自由を尊重する意見です。しかし、「パパママ呼びに違和感を覚える」という意見がないわけではありません。代表的な意見としては、特に男の子が母親を「ママ」と呼んでいる子は「マザコン度が強いイメージを持ってしまう」というものがあります。女の子の場合も同様ですし、さらに、違う意味で「パパ」を使う業界もありますので、誤解を受けやすいということも無きにしもあらず、と感じる方は多いかもしれません。

なんとなくお父さんお母さん呼びを選ぶ子ども、親は、もしかするとそのような理由もあってパパママ呼びを卒業させているのかもしれません。

周りの呼び方に合わせているケースも

30年前と今を比べてみると明らかに今より昔の方がパパママ呼びは少なく、小学校に入学する頃にはほとんどの子どもがお父さんお母さん呼びをしていました。

呼び方を変えるきっかけは、周りがそう呼んでいるから、という理由が一番多いようです。「小学校受験での面接のため」「子どもの成長に合わせて変えた」、という理由ももちろんあります。しかし、大半は周りにその呼び方が多いからというのが現状です。

昭和、平成、令和と時代が移り変わるにつれて、個人の価値観はずいぶんと変わってきました。昔はパパママで呼ぶのは幼児まで、という固定概念がありましたが、今は色々な考え方を尊重する時代になり、小学生、中学生、大人になってもパパママ呼びの子が増えています。

テレビアニメやドラマの影響も多少あるかもしれません。未来から来た猫型ロボットと小学生が登場する国民的アニメもそうですが、昭和の終わり頃からバブル期にかけて、トレンディドラマが流行しました。なんでも横文字すればカッコいい、という風潮もあり、大人でも親をパパママ呼びするキャラクターが増えていた時期でした。そのような流れもあり、次第に大人でもパパママ呼びは恥ずかしくない、むしろ流行だ、という考えが広まり、大人になってもパパママ呼びを続ける子の割合が大きくなり、現在はさらにパパママ呼びをする大人の割合は増えました。

人前では呼び方を変えている子も多い

パパママ呼びが大人になっても続く子が増えているのは現状ですが、まだまだすべての子どもがパパママ呼びではありません。そうすると、お父さんお母さん呼び、おやじかあちゃん呼びの子どもが周囲にいると、なんだかその友達が少し大人びて見えるようになります。

また、家の外ではお父さんお母さん呼びをしているけど、家ではパパママ呼びになる、という子もいて、小学校入学、中学校入学、それぞれのタイミングで、外の世界ではパパママ呼びではなく、お父さんお母さん呼びにするという子どもも少なくないようです。

外ではお父さんお母さん、家ではパパママ呼び。リラックスした空間では、幼少期に戻って無邪気に親に甘えたいという気持ちもあるのかもしれません。その気持ちは成長とともに子どもの中で消化していくものですので、急がず、見守っていく姿勢を大切にしましょう。

パパママ呼びをやめる平均年齢

小学校入学、中学校入学を機にパパママ呼びからお父さんお母さん呼びに変えようと親の方から子どもに提案することも多いようです。また、反抗期や思春期にパパママ呼びをやめる子どももいますが、自然と自分から親の呼び方をお父さんお母さん呼びに変える年代としては、小学校3~4年生頃が一番多いようです。自我が芽生えだし、成長への欲求が高まってくる年代でもあるため、だれか一人がパパママ呼びをやめると、周りもにも影響しだし、どんどん呼び方を変える子が増えていく現象も起こります。

いきなりパパママ呼びを変えたりすると親は戸惑いますが、どんなきっかけでも、子どもが自発的にパパママ呼びを変えたときはその決意を褒めてあげましょう。

子どもに呼び方を変えてもらいたいとき

「もうそろそろパパママ呼びを変えよう」と、親自身からお願いして子どもに呼び方を変えてもらう場合、気をつけておきたいことがあります。無理をしないことはもちろん、パパママ呼びをやめてみたものの、やっぱりしっくり来なくて元に戻した場合も、そこは受け入れてあげること。呼び方を変えようと言って初めからすんなりと成功できる子は多くありません。なぜならパパ、ママと初めて呼んだ日からずっとその呼び方だったわけですから、今までのパパとママはもういなくなった、という感覚を持ってしまう事があるからです。これは「愛着」という問題で、子どもの安心感を育てるために必要になものですので、子どもの様子をみながら、呼び方を変えることに不安があるときは無理せず元のパパママ呼びに戻してあげましょう。

親から子どもにパパママ呼びを変えるように提案するときは、「小学校に入学したら、ママのことはお母さんって呼ぼう」と提案する方法が有効のようです。いつまでにそうしよう、という猶予を持つことで、自分のペースで呼び方を変えていける子もいるからです。それぞれ性格の違いもあるので難しいケースもありますが、例えばママが自分のことを「ママはね」と言うのではなく、「お母さんはね」と言い換えてみるなどを繰り返ししてみてください。ママが自分で自分のことを「お母さん」と言うことで、だんだん耳が慣れてくることもあります。

お父さんお母さん呼びに変えて、赤ちゃんから卒業!

パパママ呼びを大人まで変えない理由は、お父さんお母さん呼びに変える必要性がないことも挙げられますが、赤ちゃんの頃に覚えた呼び方が使いやすい、という単純な理由も少なからずあります。

「ママ」もしくはママに似た発音の言葉は世界中で使われているくらい、赤ちゃんにとって発音しやすい言葉です。英語のほかに、フランス語、イタリア語、ロシア語でも、もともと『ママ』という言葉は『お母さん』という意味で使われています。そのため、英語圏の国などでは、ずっとそのまま大人になってもお母さんをママと呼ぶのが普通です。日本でも時代がグローバル化するとともに、英語の「ママ」に対する抵抗が少なくなり、親しみが沸き、さらにパパママ呼びの増加に拍車がかかっているようです。

しかし、日本にはもともと「お母さん」という呼び方があり、昭和生まれ、平成生まれ、さまざまな年代のいる社会では、まだまだこちらの呼び方が主流です。プライベートの場ではまだしも、会社や地域のコミュニティで大人が、パパママ呼びを貫いて大丈夫な時代はまだ来ていないのが現状。もしかしたら、できるだけ早いうちにお父さんお母さん呼びの習慣をつけておく方が子どものためになるのかもしれません。

『言霊』というものがあるとすれば、「お父さんお母さん」と呼ぶことで、知らず知らずのうちに幼児の感覚から一線を引ける効果があるかもしれません。もちろんパパママ呼びだから心理的に大人になれないということではありませんが、言葉には力があるという事を信じている人は、パパママ呼びを切り替えることを検討してみてください。

大人になってもパパママ呼びを続ける子どもはどうなる?

親にとって、子どもはいくつになっても子どもです。社会人になってから外では父母と呼び、家ではパパママ呼びでもそれは自由です。

しかし気を付けなければいけないのは、大人になってから、どこでもパパママ呼びを続けている子どもは、いつまでも子どものままでいたい、という願望が隠れている場合があること。時にはパパとママの前では子どもに帰る、という事も許されるかもしれませんが、それがいつもいつもだと心理的な自立ができず、親離れがうまくできない状況になっては困りものです。

親に甘えられる環境があることは、子どもにとって幸せなこととはいえ、居心地良すぎる環境というのも成長を妨げる要因になることがあります。パパママ呼びでも適正な距離を保っている親子ももちろんいますが、大きくなった子どもと適正な距離ではないかもと感じた場合、呼び方から変えていく方法も必要になるかもしれません。

まとめ

どうしてもパパママ呼びを変えたいと思う親もいますが、逆に、ずっとパパママと呼んで欲しい、という親も少なくありません。子どもが親の要望を受け入れてくれる場合はそれでいいと思いますが、子どもが呼び方を変えたい、変えたくないという意思がある場合、それは子どもの意志を尊重してあげなければいけません。

意思を持つ、ということは成長の証。親が望む呼び方じゃなかったとしても、子どもの成長を喜んで受け入れてあげてください。

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