犯罪から子どもを守る、防犯力を身に着けよう!親が教えられる防犯の方法は?おすすめの防犯グッズもご紹介
- 2021/6/12
- 親子の時間


学校からの帰り道や塾通い、帰宅後にお友だちとの待ち合わせ場所に行く時など、子どもも小学生もなると、一人で出かける機会が増えてきますよね。家の近所だし、それほど遠くないし、ということで、大丈夫だと安心して外出をさせているのではと思います。しかし、安心しきってしまうのは危険。成長してきたとはいえ、まだ大人より体が小さく知識も乏しい子どもは、犯罪者に狙われやすい存在。いつどこで犯罪に巻き込まれるか分かりません。今回は、恐ろしい犯罪から子どもを守るために、子どもと確認しておきたい防犯についての知識と、持っておきたいおすすめの防犯グッズをご紹介します。

子どもが遭遇しやすい犯罪はコレ!
子どもを狙った犯罪といえば、痴漢、公然わいせつ、つきまとい、盗撮、誘拐、暴行・恐喝などが主に挙げられます。子どもが一人でいるときが狙われやすいのが特徴で、中でもわいせつ目的の犯罪が多いようです。親世代が子どもの頃は女の子の被害が多かったのですが、最近では男の子への被害もよく報告されています。
子どもを待ち伏せして犯行に及ぶ痴漢や公然わいせつ、後ろを歩いてついてくる付きまといが最も遭遇率が高い犯罪です。その中でもわいせつ事件は、恥ずかしさや恐怖から、遭遇してしまったことを親に隠す傾向もあるとのこと。犯罪者から「親や警察に言ったらひどい目に合わせるぞ」と脅されることもありますし、脅されることがなくても、親に怒られると感じて黙ってしまう子が多いんだそうです。誰にも話せない、恐怖を一人で抱えてしまうことから、PTSD(心的外傷後ストレス障害)になってしまうこともあります。これらの犯罪は、大型の商業施設内のトイレで被害を受けることが増えていますので、子どもを一人でトイレに行かせる時は注意が必要です。
また、最も恐ろしい、巻き込まれたくない犯罪が誘拐です。こちらは学校からの帰宅途中のほか、公園や広場などで一人遊んでいる時、駐車場を一人で歩いているときなども狙われます。犯罪者は常に、人気のない場所に一人でいる子どもを探していますので、なるべく子どもが一人になる時間を作らないようにしましょう。

犯罪者は子どもの気を引くための言葉もよく使います。「ゲームを一緒にやらない?」「飼っている犬が迷子になってしまったから、一緒に探してくれない?」「ママが病気で入院したから、一緒に病院へ行こう」など、その言葉巧みさには脱帽してしまうくらいです。盗撮目的の犯罪者は「かわいいね、カメラマンなんだけど、モデルになってくれない?」などと、褒めてその気にさせてきます。都合のいいことを言ってくる、子どもの優しさに付け込んでくる犯罪者も多いので、子どもには知らない人に声をかけられても絶対について行かないようにと教えましょう。
エレベーター内で腕を掴まれて連れていかれそうになるということも多いようです。エレベーターに知らない人と2人で乗らないようにするということも教えておくと良いでしょう。
防犯合言葉を親子で確認しよう
子どもが恐ろしい犯罪に巻き込まれないように、親ができる努力の一つ、防犯合言葉をまめに確認しあうことをおすすめします。学校の防犯教室でもならっている防犯の基本ですが、今一度おさらいしておきましょう。

いかのおすし
代表的な合言葉のひとつ。不審な人から声をかけられた時や危険だな!と感じ時に取ると良い行動なので、うまくできるようにおうちでシミュレーションしておくと安心です。
・いか→知らない人について(行か)ない
・の→知らない人の車に(乗)らない
・お→「助けて!」と(大)声を出す、防犯ブザーを使う
・す→(す)ぐ逃げる
・し→周囲に(知)らせる
ひまわり
危険な場所を見分けることができる合言葉もあります。近所にこのような場所が多いときは、できるだけ一人で歩かないように合言葉を復唱しましょう。
・ひ→(ひ)とりだけになる、人があまり歩かない場所
・ま→(ま)わりから見えにくい場所
・わ→(わ)かれ道・脇道や裏道
・り→(利)用されていない空き家、公園など、人気のない場所
はちみつじまん
怪しい人の特徴を表した防犯合言葉です。子どもが警戒しないように色々な手を使って近づいてくるものなので、こちらも親子で合言葉を確認しておくようにしましょう。
・は→しつこく(話)しかけてくる人
・ち→ぐいぐい(近)づいてくる人
・み→じっと(見)つめてくる人
・つ→後を(つ)いてくる人
・じま→(じ)っと(待)っている人
・ん→こんな人に会ったら「ん!?」注意
あぶない!と感じたときの、逃げる場所を確認しておこう
通学路にある交番、コンビニ、スーパー、子ども110番の表示がある民家などの場所を確認しておくと安心です。不審人物に遭遇した時などの教え方としては、何かあったときは走ってここに逃げる、その場所にいる大人の人に説明するなど、一通りの手順を子どもと確認しましょう。
突然そのような場面に遭うと、恐怖のせいで弱気になってしまって、逃げるのをあきらめてしまう子もいるようです。逃げ方の教え方としては、決してあきらめないで走り切るようにアドバイスするのが良いでしょう。
逃げ込む場所の教え方についてです。交番の場合は駐在さんに状況を聞かれると思いますが、コンビニ、スーパー、子ども110番の家へ逃げ込んだときも、できるだけ早く110番をしてもらうように教えましょう。不審人物の服装、髪型、年代など、特徴を忘れる前に聞いておくことも忘れずに!
子どもが犯罪に遭遇したと知ったら、落ち着いて行動することが大切。パパに相談しよう…と、パパへの連絡や帰りを待つよりも、110番を優先しましょう。

防犯ブザーの役割
犯罪者にとって、子どもに大声を出され抵抗されることが一番困ることです。もし犯罪に巻き込まれてしまったら大きな声で「助けて!」と、周囲に助けを求める、知らせることが必要。しかし犯罪に巻き込まれてしまうと、恐怖で大声はなかなか出ないものです。古典的な防犯グッズではありますが、大きな音がでる防犯ブザーは、いざというときに大変役に立つはず。携帯することで安心感も産まれますし、持っていることで犯罪の抑止力にもつながるかもしれません。
小学校入学の時、自治体から配られることも多い防犯ブザー、低学年の頃は携帯している子は多いのですが、年数が経って安心してきがちな高学年の子どもは、防犯ブザーの電池が切れていたり防犯ブザーを無くしてしまっていたりすることもあるようです。高学年になったら犯罪に遭遇しないということはありません。体が大きくなっているから大丈夫ということはなく、まだまだ大人に力では勝てませんし、もし被害を受けてしまったりしたら、体も心も傷ついてしまいます。やはり、学年、性別関係なく防犯ブザーは必要です。また、防犯ブザーは持っているだけでは不十分。使い方をしっかり確認し、時々ブザーがきちんと鳴るか点検もしておきましょう。どんな場面でどう使うのか、親子でシミュレーションしておくこともおすすめします。
GPS機能付きの防犯ブザーで、子どもの身を守ろう!
高齢者用、子どもの見守り用に利用されている見守り用GPSはこれまでにも販売されていましたが、子ども用のGPS機能付き防犯ブザーも販売が開始されたようです。防犯用に携帯電話・スマホを持たせている家庭も多いと思いますが、携帯電話・スマホよりも月額料金が安いGPS機能付きの防犯ブザーは、その手軽さと便利さで利用者が増加しているようです。
最新型のGPS機能付き防犯ブザーには、防犯ブザーとGPS機能プラス、ママ・パパの声を防犯ブザーから流せる機能ついているものもあるようです。ママやパパの声がブザーから聞けるので、まるでいつでも見守られている感覚が安心だと人気です。
ブザーではなく、ホイッスル型のGPS機能付き防犯ブザーもあります。防犯ブザーは、ヒモやピンを抜いて音を出すのに対し、笛のように吹くので、低学年でも操作が簡単ですし、いざというとき慌てて操作を間違えるということも少ないかもしれません。
どちらも、販売価格は6,000円~くらいの価格帯です。スマホで位置情報を確認できるタイプは月数百円の月額利用料がかかりますが、携帯電話やスマホより金額は押さえられますので、できるだけ料金を抑えたいという場合はおすすめです。

犯罪に巻き込まれないために子どもができる事
たびたびになりますが、一人にならないことが、最も重要な防犯対策となります。明るい時間帯、暗い時間帯は関係ありません。
なるべく友達と一緒に、親と一緒に歩くということは大切ですが、時には一人で歩く場面もあると思います。そうゆうときはなるべく早足で歩く、止まっている車に近づかない、ということに気を付けるだけでも防犯になるはずです。ぼんやりしながら、考え事をしながら歩いていると、心に隙があると思われてしまいます。犯罪者はこの『隙』を狙っていますので、子どもにも隙を見せない動き方を教えましょう。
防犯ブザーもランドセルやリュックにぶら下げるのではなく、首から下げるなどの方法を取った方が、いざという時すぐに使用することができます。防犯ブザーをすぐに使用できない状態だと、犯罪者への抑制に効果は薄れてしまうので、こちらも気を付けておきましょう。
まとめ
子どもをターゲットにした犯罪は昔からあり、すぐ逃げる、大声を出すなどの対処法もあまり変わっていないので、子どもへの教え方はそれほど難しくありません。しかし、親世代が子どもの時よりも防犯グッズの性能は格段にアップしています。さらにこれからもっと便利な防犯グッズが発売されることが期待できるでしょう。 もちろん犯罪がなくなるのが一番いいのですが、多くの人がストレスを抱えている現代で、子どもが安心して遊べるよう、最新の防犯対策を日々チェックしていきましょう。
