安全って何?今だからこそ求められる玩具の安全性とは~赤ちゃんのおもちゃに適用される3つの安全基準

赤ちゃんはおもちゃで遊ぶことで、新たな発見をし、様々なことを学びます。実はこのおもちゃ、STやCEといった玩具などの安全基準に合格したものが販売されているのはご存知でしょうか?ここでは、お子様を守るおもちゃの安全性について解説していきます。

赤ちゃんのおもちゃに適用される3つの安全基準

赤ちゃんが遊ぶ玩具に適用される安全基準として、次の3つがあげられます。

食品衛生法

ST(Safety Toy)マーク

CE(Conformite Europeenne/欧州統一安全基準)マーク

赤ちゃんのおもちゃに適用される安全基準「食品衛生法」

なぜ赤ちゃんのおもちゃに食品衛生法が関係するの?と疑問を抱かれるのではないでしょうか。それは、赤ちゃんはおもちゃに限らず、様々なものを口に入れることで、自分の身体にとって安全なものかそうでないものか?を確かめる傾向があるためです。

つまり、赤ちゃんがなにかのはずみで口に入れたとしても、健康に問題がない素材(顔料や食用色素など)が、使われているかどうか?をチェックするための法律と捉えておけば良いでしょう。具体的には鉛などの重金属やヒ素、カドミニウムやホルムアルデヒドなどが含まれていないことを確認しています。

赤ちゃんのおもちゃに適用される安全基準「STマーク」

「STマーク」は、一般社団法人日本玩具協会が監修する、赤ちゃんなどの3歳未満のお子さんが、おもちゃによるケガや事故を防ぐための規格です。ST基準(玩具安全基準)は、1971年(昭和46年)に定められ、現代に至ります。

STマークが表示されるためには、以下の3つの検査に合格することが必須です。

形状の検査~赤ちゃんなどが誤って飲み込まないために

STマークの形状検査は、赤ちゃんなどが誤って飲み込まないことを目的として実施されます。

STマークの形状検査では、直径31.7mm、高さ57.1mm(最長)の円筒にすっぽり収まらない大きさの部品が基準です。球状のもの(楕円形や卵型を含む)については、直径44.5mmの枠を通過しないことが条件となります。

燃えやすい素材を使っていないか?⇒赤ちゃんなどが火傷(やけど)を起こさないために

STマークでは、可燃性の検査として、燃えやすい素材を使っていないこともチェックします。赤ちゃんが四六時中抱きかかえるぬいぐるみや、中に入って遊ぶためのテント玩具などが対象です。

赤ちゃんにとっての有害物質が含まれていないか?

STマークの合格基準には、玩具の素材に、赤ちゃんにとっての有害物質が含まれていないことも求められます。先述した食品衛生法などに基づく厳しい検査です。

たとえば、お子さんがお絵かきに使われるクレヨンには、油絵の具の顔料である鉛やカドミウムなどの重金属素材が禁じられています。そのため、クレヨンの場合、野菜やお米などから採取した、食用色素を顔料として採用しているものもあるほどです。

赤ちゃんのおもちゃに適用される安全基準「CEマーク」

「CEマーク」は、フランスやドイツ、イタリアやスペインなどの、EU加盟国内で販売ができることを示す安全基準です。赤ちゃんなどのおもちゃはもちろんのこと、工業製品などの製造物全般に適用される規格と言えるでしょう。

皆さんご存知のiPhoneにも、CEマークを見つけることが可能です。日本に輸入される外国のおもちゃだけでなく、EU加盟国などの海外にて販売する、日本のメーカーの人気のおもちゃにも「CEマーク」が適用されています。

「CEマーク」に合格するためには、EN71(Europian Norm/欧州基準)の規格条件を満たすことが必須です。EN71は、ヨーロッパ社会ならではのモラルに培われた厳格なルールであることから、「CEマーク」が表示されているおしゃれな知育玩具などへの信頼性をアップさせる効果も期待できます。

まとめ

ここまで、赤ちゃんのおもちゃに適用される3つの安全基準として、食品衛生法とSTマーク、そしてCEマークを紹介してきました。赤ちゃんのおもちゃは、情操教育に役立つと同時に、事故やケガなどを防ぐための安全性が重視されています。

赤ちゃんの玩具やクレヨンなどを選ぶ際には、人気商品やおしゃれなデザインの他にも、STマークやCEマークが表示されていることもチェックしてみてください。

参考資料

日本玩具協会 玩具安全基準

エド・インター

キリヤ化学 食用色素

nite(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)

ナガサワ文具センター

ボーネルンド オンラインショップ 年齢別知育玩具

外務省 EU加盟国と地図

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